デイトレードをしようと考えている人が、さてどこから手をつけようかと考えている場面を想像すると、
その多くの人は多分「どんなタイミングで買い(又は売り建て)を仕掛けたらいいか」ということにな
るでしょう。しかし、これは大きな間違いです。
出動のシグナルで有効なものは、5分足チャートを使ったものを中心にたくさん考案されています
が、そのどれも「必ず」というタイプのものではありません。ですので、そのルールで例えば「買い」
を入れたから、必ず値上がりするなんて確証は全くありません。もっと厳しいことを言えば確率2分
の1で値下がりしていくと考えたほうが妥当です。
デイトレードでは、この確率2分の1の「思惑と逆」に動いた場合の対処が最重要となります。ここ
をどうしのぐかが、最終的な利益を確保できるか、じり貧で資金を大幅に減らして撤退せざるを得
なくなるかの分かれ道になるのです。
また、その次に重要なのが「利益確定の売り(又は手仕舞いの買い)」です。これも遅れれば遅
れるほどリスクは高まりますから、利益は程ほどにして、とにかく相場から利益を「抱えた」状態の
まま、早々に脱出するようなイメージで早めに注文を出してください。その相場で必要以上に多く
の利益を出す必要は全くありません。次の相場にのる準備を始めましょう。極端な話、今の手数
料体系ならば、たった1円幅でも利益を出すことができるのです。(1円抜き・1ティック抜きとよく
言われるほどポピュラーなものです。)
この点について、私のよく思い描くイメージは「自転車に空気を入れていくときのポンピング作業」
です。1回のポンピングで入れられる空気のは少なくとも、小さな力で何回も何回も作業すれば
必ずタイヤはパンパンに張ってきます。デイトレードもまさにこの考え方と同じだと思います。また、
パンパンにはったタイヤはデイトレードでは「自己資金量」とも思えます。その増えた自己資金を
もとに強力な新しい空気入れを購入すれば、しぼんだタイヤを短い時間でどんどんパンパンの状
態にしていけます。つらいのは最初だけと思って、しっかりしたオリジナルの売買ルール・売買手
法を確立していってください。
ちなみに注意点ですが、当然、手仕舞いの注文は「成り行き」です。指値は絶対禁止です。これ
は鉄則なので覚えておいてください。
(逆指値とは違います。逆指値はリスクを限定するための特殊な指値です。)
次に、損切りのルールと利食いのルールについてよく質問を頂きますので、一応私の考え方と実
際のルールをお教えします。ただ、このルール自体も、デイトレードという技法の枠の中でもかなり
個人的な差があるように感じますので、鵜呑みにはしないでいただきたい。というのは、どんな部
分を主に狙って売買を仕掛けるのか、どの程度の時間枠を狙っているのかや、どんな銘柄を主に
利用しているのか、などによってもかなり違ってきます。
私個人の損切りルールは「3円引かされた時点で損切り」と決めています。もちろん、3円でなく
ても、例えば仕掛たあとですぐに思惑通りの動きを示さず、持ち合って動きがない場合もすぐに切
ります。
この場合、しばらく待ったりすることは私の場合、絶対にしません。前提としてそのような「待つ」
ことも見込んでとったポジションではないので、すぐに動かないことがすでに「想定外」な訳です。
すると、そのあとで流れに任せて相場の中にとどまることはすでに「博打・ギャンブル」の部類と
なんら変わりません。ですので、例えば買いでスタートしたとすると、どんな場面でも「3円下落
あるいは持ち合い10分以上でそのあとどんなに動こうが機械的に売り」です。
利益確定の注文は、多少損切りとは異なり、ねばって追いかけることもありますが、一般的には
「5円以上で常に売りタイミングを見計らう。値が急に上昇した場合は速やかに注文を出す」と歯切
れが悪いですが、その分利がのった玉(ポジション)を持った場合は逆指値が入れられる場合はす
ぐに逆指値を追わせます。こんな感じでも、実際の仕掛ける場所・タイミングが理にかなっているな
らば、10円幅の利益などそれこそいくらでも取れます。ただ、仕掛けたあとに毎回引かされたり(あ
る意味すごいですが…その反対のポジションをとれば毎回利益ですから。)結局は利益にならない
場合はそもそもあまり適切でない売買シグナルでやってしまっている可能性が高いか、損切りまた
は利益確定の注文を出すタイミングが遅すぎることが原因といっていいでしょう。見直してみてくだ
さい。
おおむねこんな感じですが、参考になったでしょうか?
実際にデイトレードをやってみると、おおむね半分は損切り(ロスカット)になると思いますので、本
当にそのときに自分の決めたルールに従えるかどうかは、最終的に利益を積み重ねられるかどう
かに密接に関わってくる重要項目です。しかし、この部分をデイトレードの初心者ほど甘く考えてし
まうようで、どうしても引かされたままでは気分が悪いらしく、損切りのタイミングが大幅に遅れてし
まい、「もうこれ以上は危ない…」となって初めて大きな損を出して手仕舞う。見ていると、全てのト
レードで勝つつもりなんだろうな、と見えてくるのです。
基本的に、全ての売買に共通する認識は「1分はおろか、1秒先の未来ですら、どんな凄腕のトレ
ーダーでも相場師でも、100%言い当てることは不可能。確率は50%は超えない」という事実で
す。ただ、相場は多くの相場を張る人間の心理状態をその時々で集約したような動きをするため、
その特徴やクセがあり、トレーダーはその動きを読み、先回りして仕掛けて利益を実現しているの
です。決して出動した全ての相場を全勝で終わることを目的とはしていないことを理解して下さい。
確率50%でも勝てるのがデイトレードの真骨頂です。負けを小さく、勝ちを大きくすることで、トータ
ルで十分の利益を出せます。また、そのことを実現しやすくするために、銘柄選択のところでの説
明のように、「よく動き、人気のある流動性の高い銘柄」を選んだ訳です。そのような株は、特徴と
してあまり持ち合わず、一度動き出した方向にみんなが乗せてくるため、1方向への値動きの値
幅が大きいのです。このあたりも、実際にデイトレードを経験された上で、もう一度よく読みなおして
ください。